Before (改善前)

面剛性を高めるために、t1.0やt1.2の薄板板金カバーの裏側にリブを追加します。このリブは溶接にて取り付けられますが、薄板板金に半自動溶接もしくはTIG溶接にて溶接を行うと、歪みが大きく出てしまいます。また、機器や装置、機械用のカバーは外側に使用され、外装面をきれいに仕上げるためにパテ処理が必要になることがあります。そのため、外観の品質低下だけではなく、パテ処理を行うことでの加工コストアップを招いてしまいます。

V

After (改善後)

上図のように、母材と接地する面を多くするようにリブの形状を変更し、スポット溶接にて取り付けることで、外観品質を向上することができます。スポット溶接は半自動溶接やTIG溶接に比べて歪みが少ないため、外装面に大きく影響することがありません。また、接地面が多くなるために面剛性を高めることができます。そのため、ユニット装置や機器、機械に使用される薄板板金製のカバーであっても、溶接による歪みが少なく、かつ、強度を確保することが可能になります。

POINT(要約)

リブ形状が山型ではなく、コの字型でも同様の効果を得ることができます。外観の美しさも求められる外装カバーには、広い面に対してのリブ溶接は大きな歪みを発生させてしまうので厳禁です。そのような場合には接する面の数を増やして、スポット溶接することをお勧めします。