Before (改善前)

板金製の小型油タンクなどの水漏れ不可とされるタンクでは、外面を半自動溶接にて全周溶接します。しかし、小型タンクの場合は、内側からの溶接スペースを十分確保することができないので、外側からの溶接になります。また、設計図面では突き合わせでの溶接指示がされていることが多いのですが、突き合わせに外面から溶接を行うと、面を合せるためにグラインダーで仕上げ加工が必要となります。

V

After (改善後)

内側から溶接するスペースがなく、外側からの半自動溶接にて全周溶接を行う小型タンクの場合、溶接ビードの高さ分を下げ、隅肉溶接を行うことで強度アップを行うことができます。合わせ面を少し下げて隅肉溶接することで、隅肉溶接の厚みで端面をきれいに合わせることができます。また、突き合わせ溶接とは異なり、グラインダーでの仕上げが不要となるので、仕上げ加工の工数を削減することができます。

POINT(要約)

板金ユニット組み立て品への溶接指示を行う際には、溶接を行えるスペース(溶接トーチが入り、十分な熱を加えることができうるか)があるかを知っておかなければなりません。入熱が不十分であると、溶接不良が発生してしまうリスクがあるので、注意が必要です。