Before (改善前)

工作機械用のスプラッシュカードの角部にR形状が要求されることがよくあります。そして、図面では外Rでの寸法指定がされています。例えば、t2.3のスプラッシュガードで外Rが20mmの指定の場合、内Rは17.7mmとなります。この場合、送りR曲げにて、何度も細かく上型で突いてR17.7を加工します。しかし、送りRは細かい直線の曲げを繰り返しているものなので、塗装を行うと線が入ったような痕が出てしまいます。

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After (改善後)

スプラッシュガード角部のR曲げの図面指示を、外Rで20mmから内Rを20mmに変更することで、塗装後の品質低下を防ぐことができます。内Rが20mmになれば、φ40の上型を使用して1ショットでR曲げ加工を行うことが可能です。送りR曲げ加工ではないため、塗装後に線が入ったような痕が残ることもなく、外観上、きれいな仕上がりとなります。また、1ショットでのR曲げ加工となり、作業時間も大幅に短縮されます。

POINT(要約)

工作機械カバーでは、近年R曲げが多く採用されています。しかし、外寸で図面を描くため、上記のようなこのようなことが起こりえます。特に支障がないのであれば、板金加工会社の所有している上型のサイズを内Rにすることで、外観の仕上がりをきれいにし、加工時間の短縮を行うことができます。