Before (改善前)

シャワークーラント配管に使用される、角パイプに座板を溶接して製作する製缶板金部品は、座板にあいている穴の逃がし穴を角パイプにも加工したうえで、座板を全周溶接にて溶接加工を行います。しかし、角パイプの逃がし穴がφ10以上の大径の穴になれば、ポンチ、小穴、仕上げ穴と工数も多く掛かってしまいます。さらに、角パイプなどの鋼材と座板を溶接するには、溶接前に鋼材の黒皮を剥がす作業も発生する可能性もあるため、溶接工程で段取り時間がかかります。

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After (改善後)

シャワークーラント配管部品を角パイプなどの鋼材から薄板板金の曲げ部品に変更することで、加工工数を削減することができます。上図のように、穴あけ加工を行う角パイプから薄板板金の曲げ部品への変更によって、逃がし穴の加工が不要となるので、コストダウンとなります。さらに、鋼材と違い、黒皮を剥がすなどの段取りが不要になります。また、板金のレーザー切断にはアシストガスに窒素を使用すれば、切断面に酸化被膜が付着することもなくきれいな仕上がりとなります。

POINT(要約)

ユニット品のフレームには、規格の鋼材・形鋼を使用することが多くありますが、特有の段取りや処理が必要になることも多くあります。鋼材・形鋼を板金部品に置き換えることによって、コストを抑えられるケースも多々ある上に、液漏れが厳禁とされている板金部品では、板金部品を上手く使用することで、より確実な対策を講じることができます。